otom

Les enfants du Paradis

Films: Feb.2018『天井桟敷の人々』ほか

Mar,02 2018 11:45

最近、意識的に古典を観ている。
やはりどこか説得力があるんだなぁ。まぁ作品に依るのだろーけど。
モダン・タイムス』、『天井桟敷の人々』のため息が出るほどの素晴らしさ。
古典じゃないけど、『ピクニック at ハンギング・ロック』は掘り出し物だった。

観た映画: 2018年2月
映画本数: 16本
鑑賞時間: 1718分

東ベルリンから来た女

東ベルリンから来た女

最小限の説明だけでもって不自由さ息苦しさを狙ってやってるとするならば成功している気がする。にしても何と云う間の悪さ。医師としてか人としてか国家にも侵略できないもんが確かにそこにあるって事で最後は何やらほっこりしたけど、エンドロールの曲はない。良作。

鑑賞日:02月26日 監督:クリスティアン・ペツォルト

忍者武芸帳

忍者武芸帳

最初こそ、なんで映画にしようと思ったかと感じるけれども、絵のお陰か演出のお陰かあまりの躍動感に次第に動いて見えてくる。割と聞き慣れた大島組の面々のアフレコも違和感なし。終わってみれば、とてもないボリュームのドラマがあった。良作。

鑑賞日:02月25日 監督:大島渚

バロン

バロン

鬼セットに鬼特撮とCGのない時代にこのスケール感。だけに留まらず、未来世紀ブラジル等々と同様にドラッギーな演出でより濃厚さが増す。スティングは何しに出てきたんだか良く分からんが、良作。

鑑賞日:02月20日 監督:テリー・ギリアム

モダン・タイムス

モダン・タイムス

サイレントとトーキーの絶妙至極の組み合わせ、筋書き、演出と映画的エンターテイメントの全てがこの時代にして既に詰まっている。名作なのは言わずもがな。素晴らしい。

鑑賞日:02月19日 監督:チャールズ・チャップリン

紳士は金髪がお好き

紳士は金髪がお好き

軽く鑑賞。ティファニーで朝食を地で行くかの如く。パッパラパーのフリしてしたたかなモンローといかついジェーン•ラッセルが唐突に歌い出すのを愛でると云った感じ。それにしてもオリンピック選手団の水着はあまりにあんまりである。

鑑賞日:02月17日 監督:ハワード・ホークス

迷子の警察音楽隊

迷子の警察音楽隊

個人レベルでは大っきな戦争もどこ吹く風と。酸いも甘いも知っている大人達だけれども、子供の如く人生に迷いまくる。静寂ゆえに切なさが一際大きく、優しさが胸を締め付ける一本。沁みるなぁ。良作。

鑑賞日:02月15日 監督:エラン・コリリン

鮮血の処女狩り

鮮血の処女狩り

中世感が満載のオープニングでちょっとワクワクしたものの、終わってみればなんと雑な事。エロもグロもひたすら中途半端でむしろ笑えてくる。まずまず。

鑑賞日:02月14日 監督:ピーター・サスディ

強迫/ロープ殺人事件

強迫/ロープ殺人事件

ラスコーリニコフみたいな若い2人の導入からの法廷劇。筋に無駄部分を描かずに進めるあたりに好感が持てる。いつ出てくるかと思いきや中盤以降に実にさり気なく現れるオーソン•ウェルズ、散りばめられる粋な台詞もなかなか。慈悲は人類最高の属性との大演説も届かない無神論者の末路は如何に。良作。

鑑賞日:02月13日 監督:リチャード・フライシャー

天井桟敷の人々

天井桟敷の人々

回転木馬の様な190分。そんな中で噛み合う月夜があまりにドラマチック。そして、洒落た台詞の宝庫でもある。圧巻。

鑑賞日:02月12日 監督:マルセル・カルネ

ピクニック at ハンギング・ロック

ピクニック at ハンギング・ロック

どうやら実際に起きた事件じゃないらしい。どの作品も妙なオーラを放つピーター•ウィアー作品で、今作も例外ではない。ガーリーさ120%な雰囲気の中でガーリー特有のアンニュイさがふわふわしつつ、また残酷でもある。何やらプログレっぽい曲とドリーミーな演出も嫌いではない。ブロンドの可愛い子ちゃんは百万年レベル。良作。

鑑賞日:02月08日 監督:ピーター・ウィアー

どぶ鼠作戦

どぶ鼠作戦

久々の鑑賞。のっけの42259から掴みとテンポは他の喜八作品同様に実に小気味よい。98%くらいを粋で上質なユーモアで展開した上で「生きてたほうが良いですよ」なんてシビれる台詞を挿入してくる。実に天才的。前2作同様に傑作。

鑑賞日:02月07日 監督:岡本喜八

ギルダ

ギルダ

あまりに有名なリタ•ヘイワースの登場シーンが素敵なのは勿論の事、演出がいちいちシブい。愛憎紙一重の張り詰めっぱなしの緊張感もなかなか癖になる。お歌のコーナーも非常に良い。良作。

鑑賞日:02月05日 監督:チャールズ・ヴィダー

大いなる遺産

大いなる遺産

巨匠作品に対してなんだけども、どうも話がザックリし過ぎている気がしなくはない。これは原作で活字の方が楽しめるような。まずまず。

鑑賞日:02月04日 監督:デヴィッド・リーン

Virginia/ヴァージニア

Virginia/ヴァージニア

2010年代にコッポラがニューロマンティックをやると云う、絶望的な今更感。筋はあるにはあるものの、色々とっ散らかっている印象。トム•ウェイツとエル•ファニングの無駄使い感が半端ない。まずまず。

鑑賞日:02月03日 監督:フランシス・F・コッポラ

スキャナーズ

スキャナーズ

ほとんど顔芸と効果音で引っ張るものの、火力とグロのバランス、と云うか破壊力も申し分ない。初期クローネンバーグに共通する要素として、今作もいちいちお洒落なロケーションでストーリーが展開される。聴覚視覚と存分に楽しめる。ジャケで展開がバレてるけど、傑作。

鑑賞日:02月02日 監督:デヴィッド・クローネンバーグ

彼女と僕のいた場所

彼女と僕のいた場所

変な間と粋な台詞の妙。サミュエル•フラーが好きやらイケてるビデオ屋、エリオット•グールドで締めてくる辺りもなかなか。グダグダから選択の季節への移り変わりをピンポイントでキュっと胸を締め付けるノア•バームバック。初監督作とは思えないほど、既に完成されている。良作。

鑑賞日:02月01日 監督:ノア・バームバック