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William Kentridge

William Kentridgeと青空文庫

Feb,23 2010 16:30

先日の事ですが、東京国立近代美術館にて開催されていた

『ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考えるそしてドローイングは動き始めた……』

の展示を見に行ってきました。
木炭とパステルで描いたドローイングから生み出されるアニメーションが非常に味わい深く、アナログならではの良さを堪能。
かなり気の遠くなる様な作業だと思われ、1コマごとに書きなおされていく過程に残る跡がなんとも不安定でいて心地よい。

日本で初の展覧会との事で、映像作品をすべて見ると約2時間と云う、やや無茶ぶりな展示。
どうせならフィルムセンターかなんかでゆっくり見たかった気もする。
自分が悪いのですが、行った時間が15時過ぎだったのでかなり慌ただしく、いささか残念。

それにしてもいつも美術館に行く時は予備知識なしでふらっと行く感じなものの、やっぱり色々と頭に入れておいた方が何かと楽しめるのであろうかと。
今回にしてみれば、アパルトヘイトの歴史問題なんか理解していると更にエンジョイできた気がする。
それからゴーゴリの『』を題材にしたのとかもあり、未読が悔やまれる。

と、云う事で早速読んでみる。ゴーゴリ。
外套』と併せて。
ドストエフスキーは大好きなのですが、ゴーゴリはなかなか読む気が起きずにずーっときていたのですが、ようやくです。
ある日起きたら鼻がなくなっている恐怖。

で、最近また読書熱が再発しているのですが、時代はiPadの時代です。
iPad出たら買っちゃうかと思われるものの、最近の読書はもっぱらiPhone。
我ながら未来系な生活。
iPhoneのアプリで豊平文庫と云う青空文庫リーダーのアプリがあるのですが、これを入手した途端に読書の未来が見えた。
確かにiPhone等の端末で本を入手して読むって行為が、かつてのiTunesの如くあたりまえになる日もそう遠くなさそう。
なにしろ出不精のなまけものなので、寝ながら本をチョイスしてそのまま読めるとあれば、これ以上ないくらいの贅沢。
何を言う、本は紙で読むのが良いのだとお叱りを受けそうですが、要は場合に応じてって事で。
本でなきゃ駄目な時もあるし、電子書籍の方がベターな場合もあるって事でしょう。CDとiTunesみたいに。
Googleでも書籍内容を検索できる様になるならないと色々あるみたいですが、ユーザーの立場からすれば大歓迎。
書き手には賛否両論あるとは思いますけれど。
しかし、素晴らしかな青空文庫。パブリック・ドメインものだけとは云え、結構な量なのでこの先ずっとお世話になりそう。
編集や校正を行っている方々、どうか頑張って下さい。
そんな今日この頃。

category: 芸術

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