Films: Jul.2015『インポート、エクスポート』ほか
Aug,03 2015 23:30
GIRLS、傷だらけの天使、北の国から中心の7月。
ウルリヒ・ザイドルものは良い発見だった。
藤田敏八、神代辰巳の安定感はなんと云うか、凄い事だよな。 どれもハズレがない。
観た映画: 2015年7月
映画本数: 19本
鑑賞時間: 2402分
ダブルフェイス 秘めた女
小皺が激しくても美しいお二方。狐につままれた感の強い前半からラストで一応綺麗にまとまる。が、実に分かりにくい。ソフィー•マルソー→モニカ•ベルッチの強引なモーフィングが楽しかったけども、まずまず。
鑑賞日:07月30日 監督:マリナ・ドゥ・ヴァン
ザ・ビーチ
15年振りくらいの鑑賞。色んなところで時代を感じる。地獄の黙示録をやりたいのは良く分かるものの、なんか軽い。この軽さがダニー•ボイル的な良さな気もするけど。映画の内容はともかく、アンジェロ•バダラメンティとオービタルのEPは名作と思われる。
鑑賞日:07月28日 監督:ダニー・ボイル
青春の門
長い。結果的に大竹しのぶが大正義でなんも言えない田中健。この未熟さが青春。色んな意味で汚れ役をキッチリこなす吉永小百合(露出はしてないけど)、ガッツリビッチな関根恵子と濡れ場的見所多し。女性が頑張ってるので、仲代達矢と小林旭に至ってはどうでも良くなってくるがなかなか良かった。
鑑賞日:07月27日 監督:浦山桐郎
離婚しない女
この姉妹2人に対してオラオラしつつ、困惑しつつのショーケン。あのなんとも言えない表情。そして今作においても、女性に厳しい(愛故か)神代節は健在。マーラーと爪弾くギターの組み合わせのシーンだけでもただのメロドラマじゃないなと感じさせる。良作。
鑑賞日:07月26日 監督:神代辰巳
帰らざる日々
ああ、夏だな。むさい高校男子の暑苦しさを通り越して胸が熱くなる。失ってこその青春。藤田敏八作目はどれも好きだがこれも傑作。濡れ場の表現は秀逸としか言い様がない。
鑑賞日:07月23日 監督:藤田敏八
ジェレミー
なんかこう、こっ恥ずかしい感じ。観ながら、『耳をすませば』と同じ現象に陥る。とうの昔に置き去りにされ、失ってしまったティーンな初々しさを眼前に突き付けられている様で、なんとも表現し難い。嫌いではないけど。
鑑賞日:07月21日 監督:アーサー・バロン
彼女と彼
久々の鑑賞。見るからに怪しいスラム男を無駄に構う新妻。集合住宅に取り残される奥さまの戯れな感じで実に苛々する。しかし若夫婦が抱えるこの先の人生の不安を感じさせる演出と毎朝ロボットの如く団地を出るサラリーマン群の異様さの表現はなかなか。良作。
鑑賞日:07月21日 監督:羽仁進
グランドピアノ ~狙われた黒鍵~
サスペンスから最後はほとんど喜劇へ。あまりにあんまりな展開だけれども、緊迫感はなかなかある。そしておいしい役どころのジョン•キューザック。これ以上長かったらいささか厳しい気もするけれども、漫画みたいで面白かった。
鑑賞日:07月17日 監督:エウヘニオ・ミラ
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士
前作からの続き。決してつまらん訳じゃないのだけれど、予定調和過ぎていささか飽きる。どこで調達したよって云うゴス勝負服とモヒカンで笑いと共に覚醒。その後は裁判にて汚名返上で実にスッキリした終わり。すんなりと胸に飛び込めない描写は良かった。
鑑賞日:07月14日 監督:ダニエル・アルフレッドソン
インポート、エクスポート
国に入ってくる人、国を出る人の世にも悲しい生活事情。国家と社会に翻弄されて人間の尊厳も何もない日常。本来は逆であるべきなのだ。人間が奴隷とも家畜とも見えるほどの辛く貧しい世界の現実を見せ付けられる。その上に貧しさの中、年代も国も違う女と男が心を通わせるダンスシーンの美しさや、バイブ的ユーモアをきちんと組み込む卓越した構成。傑作。
鑑賞日:07月14日 監督:ウルリヒ・ザイドル
ミレニアム2 火と戯れる女
とりあえずはちゃんと続編しているのではないかと。前作でボンヤリしていた、長谷部似の姉チャンの過去を掘り下げる。ハッカー属性ってよりは良くも悪くも肉弾寄りな2作目ではあるが、次が気になる作りではある。なかなか。
鑑賞日:07月11日 監督:ダニエル・アルフレッドソン
長江
中共は嫌いだけど中国は好きだな。三国志ゆかりの地がバンバン出てくる近代化の前の長江を遡る旅。スケールの大きな中国をフィルムに収めてスケールの大きな借金を背負う。凄いなぁ。いささか長くてダラついている気もしなくはないが、良作。
鑑賞日:07月07日 監督:さだまさし
パラダイス
神の聖堂は個人の心の中だけにある。人によって神の役割が異なる様に、パラダイスもまた人それぞれ。盲目とパラダイスの押し売りで不幸が増幅するオバサンが実に痛々しい。これは良作。
鑑賞日:07月06日 監督:ウルリヒ・ザイドル
ボーイズ・オン・ザ・ラン
ハナの存在が完全抹消された事により、かなり締まりのないものに仕上がっている。原作の高揚感は皆無。胃が痛くなるほどのちはるNTRエピソードは何やらまろやかなものへと変貌しており、これも消化不良。やるならちゃんと全部やった方が良いんではないでしょうか。まずまず。
鑑賞日:07月05日 監督:三浦大輔
嗤う分身
オーソン•ウェルズの審判×藤子不二雄A×未来世紀ブラジルみたいな感じでなかなか良かった。他人のそら似かと思いきや、J•マスシス本人が出演ってだけで観て良かったと思う。良作。
鑑賞日:07月04日 監督:リチャード・アイオアディ
ダラス・バイヤーズクラブ
良いなぁ、マシュー・マコノヒー。死なない為に生きてるって台詞は油断すると健常者にも当てはまる。人生有意義に過ごしたいもんよ。良作。
鑑賞日:07月02日 監督:ジャン=マルク・ヴァレ
サイコ2
敢えて続編を作る無謀さに脱帽。そしてそこそこ面白いのでシワシワのアンソニー•パーキンスでも映画の印象は良かった。キッチリとポイントを押さえているし。リメイクよりは良い。
鑑賞日:07月01日 監督:リチャード・フランクリン
category: 映画レビュー
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