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All That Jazz

Films: Dec.2016『オール・ザット・ジャズ』ほか

Jan,05 2017 12:30

ダーティハリー祭りとイタリア映画的な12月。
ずっと観ないで置いといた"その後の仁義なき戦い"が思いの外面白かった。

観た映画: 2016年12月
映画本数: 19本
鑑賞時間: 2126分

華麗なるギャツビー

華麗なるギャツビー

ロストジェネレーションだからっていくら何でも退廃的過ぎる。ので、個人的には'30年代のアメリカ文学の方が好きではある。神の目線の冷ややかさと見えてるのに届かぬ光の救いの無さはほとんど原作通りだとは思う。けれども、役柄とは云えミア•ファローはあまりに痛々しくて苛々する。メロドラマ化している気もしなくはないけれども、良作。

鑑賞日:12月31日 監督:ジャック・クレイトン

戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス

何度観てもヨノイの失神シーンが秀逸。音楽を含めて言うまでもなく文句なしの傑作。

鑑賞日:12月30日 監督:大島渚

女の小箱より「夫が見た」

女の小箱より「夫が見た」

よくよく考えてみるとことごとく女性陣にしてやられた田宮であった。のっけの若尾文子と岸田今日子の貫禄だけでも観る価値がある。良作。

鑑賞日:12月30日 監督:増村保造

ロミー & ミッシェル

ロミー & ミッシェル

ベタな内容ながらも、キッチリとコメディの間の取り方は押さえている。何にせよ、ミラ•ソルヴィーノの可愛さだけで充分観られる。良作。

鑑賞日:12月29日 監督:デビッド・マーキン

小さな村の小さなダンサー

小さな村の小さなダンサー

製作西側って事で中共の赤さを露骨に表現されている。どこもかしこも、け...毛沢東の国からアメリカへ渡ったカルチャーショックは、まぁ亡命する程って事で。随所にベタな演出多数なものの、なかなか面白かった。ツインピークスなお二人もシワシワだってけれども存在感があった。

鑑賞日:12月27日 監督:ブルース・ベレスフォード

オール・ザット・ジャズ

オール・ザット・ジャズ

内面をえぐる系は大好物だな。傑作。

鑑賞日:12月26日 監督:ボブ・フォッシー

恋はデジャ・ブ

恋はデジャ・ブ

なかなか壮絶なループもの。ビル•マーレイ様々な一本。良作。

鑑賞日:12月25日 監督:ハロルド・ライミス

ウンベルトD

ウンベルトD

自転車泥棒然り、ヴィットリオ•デ•シーカの描く被害者とその言い分はは何というか身勝手さ感じる。ものの、己のプライドに苦悩しつつ、ワンコに乞食させるシーン等々、なかなかグッとくるところも多かった。これは他人事じゃないぞぉ。良作。

鑑賞日:12月24日 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ

白夜

白夜

原作は未読ながらドストエフスキー的な辛口さは感じる。白痴感丸出しの女に引っかかるよりは縁が切れて新しい一日が始まったのだとマストロヤンニに声をかけてあげたい。約束事から落ち込む人の苦悩はきっちり描かれている。

鑑賞日:12月17日 監督:ルキーノ・ヴィスコンティ

ダーティハリー5

ダーティハリー5

シワシワで走るシーンに無理がある5作目。リーアム•ニーソンやらジム•キャリーやらが出てきたと思ったら、しれっとガンズの面々まで出演している。話の筋より、むしろこの辺の方が印象深い。シリーズ通して大体構成が一緒だし。ラジコンのカーチェイスはなかなか良かった。シスコの坂道でバウンッってなるのが大事。

鑑賞日:12月16日 監督:バディ・バン・ホーン

ダーティハリー4

ダーティハリー4

4作目にして急に80年代っぽくなる。ハリーをはじめとしてどいつもこいつもダーティ。おまけにダーティファイターで共演のソンドラ•ロックで一瞬なんの映画を観ているのか分からなくなる。老いていまいちキレがなくなったものの、流石に自身の監督作だけあってカッコイイに美学を感じる。なかなか。

鑑賞日:12月15日 監督:クリント・イーストウッド

ダーティハリー3

ダーティハリー3

ウーマンリブ的な傾向はさておき、便所のスッポンでエロ事師の顔面をグリグリやるイーストウッドはやっぱりダーティーだった。'79年より数年早くアルカトラズへの進入でコントみたいなバズーカで終劇となかなか見所は多かった。

鑑賞日:12月14日 監督:ジェームズ・ファーゴ

ダーティハリー2

ダーティハリー2

法は守ると言いつつも、やっぱりムゴい殺し方をする。前作からのダーティーさは結局変わらないイーストウッドであった。人が人を裁くってところにはロクな事がないんだな。良作。

鑑賞日:12月13日 監督:テッド・ポスト

革命前夜

革命前夜

ブルジョワな若者の苦悩はプロレタリアアートとは別次元にある様に思われ。そっち側の視点と痺れる演出の数々で唸らされる。自らの手で己が革命の日を迎えられなかった若者のまさに青春の蹉跌。何はともあれ、あんな可愛い叔母さんがいたら大変だよね。良作。

鑑賞日:12月12日 監督:ベルナルド・ベルトルッチ

戦場のアリア

戦場のアリア

うーん、戦場のメリークリスマス。イイハナシダナー。音楽とニャンコとフットボールの偉大さよ。ノーマンズ•ランド的な良作。

鑑賞日:12月10日 監督:クリスチャン・カリオン

孤独な天使たち

孤独な天使たち

地下室=宇宙空間レベルの孤独の中で捉えられたシグナルとな。良い映画だったけれども、ベルトルッチにしてはいささかモヤモヤしている気もしなくはない。Space Oddityは言うまでもないけどイタリア語のよりオリジナルの方が良いよね。

鑑賞日:12月08日 監督:ベルナルド・ベルトルッチ

狼の血族

狼の血族

露骨かつカオスな夢オチで展開される、何やら壮大な赤ずきんちゃん。セット感満載の学芸会っぽいノリで進んでいるかと思いきや、グロあり芸術的な描写がありで一癖も二癖もある。スティーブン•レイが出て来た時点でニール•ジョーダン作品を観ている実感が湧く。なかなか良作。

鑑賞日:12月06日 監督:ニール・ジョーダン

死への逃避行

死への逃避行

変な映画だな。独り言の激しい探偵が完全に仕事放棄するあたりがフランスらしくもある。イザベル•アジャーニがストレンジな役を演じているだけで成立してしまうのは不思議としか言いようがない。なかなか。

鑑賞日:12月03日 監督:クロード・ミレール

その後の仁義なき戦い

その後の仁義なき戦い

深作から離れた仁義なき戦い。ATGか傷天みたいな面子と仁義なき面子が共存するごった煮状態。やはり決定的に違うのはオリジナルシリーズでは殺しても死ななそうだった金子信雄があっさり死ぬってあたりか。曽根崎心中レベルの宇崎竜童の棒演技は嫌いじゃない。話そっちのけで大天使原田美枝子に釘付けだった。なかなか良作。

鑑賞日:12月02日 監督:工藤栄一