Films: Feb.2017『狩人の夜』ほか
Mar,03 2017 12:00
レフン作品とインファナル・アフェアシリーズばかりな気がしたけれども、そうでもなかった。
振り返ってみるとなかなか掘り出し物の多かった2月。
中でも地獄の英雄と狩人の夜は素晴らしかった。
観た映画: 2017年2月
映画本数: 15本
鑑賞時間: 1585分
セッション
努力と根性もんは嫌いじゃない。上出来の先を行く強気な作品。世の中むしろこのくらいで良いんでないかと思われる。のっけのスネアロールからのラストとなかなかニクい。良作。
鑑賞日:02月28日 監督:デイミアン・チャゼル
インファナル・アフェア III 終極無間
やはり何度観ても2作目以降の強引さを感じなくはない。しかしまぁ、善人になりたいのになれない男のサイコで哀しい物語の結末をきちんと上手に魅せている。割と傑作。
鑑賞日:02月27日 監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
インファナル・アフェアII 無間序曲
ヒットマンの面構えからあちこちの設定やらシーンやらゴリゴリにゴッドファーザーでどんだけ好きなんだと。主演二人に似てない若い二人の善悪の分かれ道の2作目。良く出来ている。傑作。
鑑賞日:02月25日 監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
インファナル・アフェア
時折、無性に観たくなる一本。長寿は無間地獄最大の苦しみとは良く言ったもんで。要所でシビれる演出の上手い作りであるが故に、筋が分かっていても面白さは損なわれない。傑作。
鑑賞日:02月24日 監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
ブロンソン
“It's a Sin”のとこが観たくて。レフン作品のどれもそうだけれども、全てのシーンが実にきめ細かいと改めて感心する。良作。
鑑賞日:02月20日 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
バッド・ルーテナント
キレてるニコラス•ケイジが観たくて。ヴェルナー•ヘルツォークのこの時期のアニマル感は最高だな。アベル•フェラーラ版と甲乙つけ難い出来。何度観ても扉の裏から髭剃りケイジ登場の場面は秀逸。傑作。
鑑賞日:02月17日 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
マンハッタン無宿
ダーティハリーの元って事でやりたい事は分かる。カッペがNYに降り立つと云う基本筋、ドン•シーゲル的お洒落な演出とサイケ押しもなかなか良かったものの、全体的にいささかテンポが悪い気がする。ラロ•シフリンのテーマはキャッチーで良かった。
鑑賞日:02月13日 監督:ドン・シーゲル
イージー★ライダー
オン•ザ•ロードを読んでいたら久しぶりに観たくなった。ジャック•ニコルソンの名言『カネで動くものは自由になれない』に尽きる。今のとは違ったこの時代特有の閉塞感。自由を謳うお国の哀しいお話。傑作。
鑑賞日:02月08日 監督:デニス・ホッパー
タンポポ
伊丹十三の書籍のそこかしこに綴られた食のこだわりが映画として凝縮され、かなりハイレベルな飯テロ作品となっている。色んな役者を見事に使い分けているのだけれども、何度観てもヴェニスに死す風の役所、歯の痛い藤田敏八とか無駄なシーンな筈なのに絶妙に面白いあたりに伊丹十三の上手さを感じざるを得ない。傑作。
鑑賞日:02月06日 監督:伊丹十三
地獄の英雄
ある不幸の裏で甘い汁を吸う奴やら野次馬やら人間のダーティな部分を見せつける。穴から救う筈が自分自身が精神的なより深い穴にはまってしまうと云う黒々とした方のビリー•ワイルダー作品。要するに大事なのはTell the Truthって事なんだな。良作。
鑑賞日:02月04日 監督:ビリー・ワイルダー
裏窓
久々の鑑賞。覗き見心理と完璧なセットから展開される人間模様。制限内でこれだけ魅せるってのは凄いとしか言えない。窓の向こう側と目が合ってしまう瞬間の戦慄。傑作。カメオ出演も他と同様にさりげない。
鑑賞日:02月02日 監督:アルフレッド・ヒッチコック
category: 映画レビュー
tags: 2017年映画レビュー