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輪るピングドラム

輪るピングドラム

Jun,25 2013 17:30

輪るピングドラム 24話エンドカード

少し前に全エピソードを観た"少女革命ウテナ"。
その勢いで、同じ幾原邦彦監督作品"輪るピングドラム"を一気に観る。
実に放送当時以来の鑑賞。やっぱり文句なしの圧倒的な名作。

"きっと何者にもなれないお前達に告げる、ピングドラムを手に入れるのだ"

と、プリクリ様ことプリンセス·オブ·ザ·クリスタルの指令に劇中の兄弟同様に困惑していた当時ではありますが、再鑑賞してみると、序盤から至る所に布石が鏤められていた事が分かる。
"運命の果実"を分ち合う事で透明な存在から救われる = 愛し愛されずに生きる人間の虚しさ、自己犠牲を厭わない程の愛を探し求め、現実世界に立ち返る登場人物達...と云う事に尽きると思う。
そんな登場人物達が運命の書き換えができる日記、16年前に地下鉄で起きた事件を軸に各々が運命の輪の中で自己に足りない補完対象を探し求める。

巧妙に運命の輪で繋がれた登場人物達が迎える結末は幸せな様であって悲しく、悲しい様で幸せであったりする。
24話である意味、アルティメットな存在となった冠葉、晶馬が語り合う『銀河鉄道の夜』と1話で少年達が語る『銀河鉄道の夜』のループ。
"愛の話"を経ての存在となった書き換え後の人々は幸せだったと考えるべきなのであろう。
更には3人組がいなくなって全員が2人組になってしまうのはまた興味深い。
24話の晶馬の一言も鳥肌ものだが、23話のラストの桃果の台詞と"HEROES~英雄たち"のイントロにやっぱり...シビれるだろう?
当然の如く、トリプルHのサウンドトラックやくしまるえつこのOPは愛聴盤であります。

しかし、思い返せば2011年と云う年はとんでもない年だったな。
震災を挟んでの"魔法少女まどか☆マギカ"と"輪るピングドラム"と云うもの凄い2本がよくもまぁ続いたもんで。
愛と云う名のもとでの生存戦略について色々と考えてしまう今日この頃。

category: アニメ

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