
Films: May.2013『ネバーエンディング・ストーリー』ほか
Jun,01 2013 19:58
約1ヶ月半にわたって鑑賞が続いていた"少女革命ウテナ"のTVシリーズとその劇場版が印象的な5月。
全体的になかなかファンシーな映画が多い気はしなくもない。
観た映画: 2013年5月
映画本数: 25本
鑑賞時間: 2640分
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ルパン三世 バビロンの黄金伝説
丁度"カポネ大いに泣く"の時期だからNYなのか。たまに監督するTVシリーズ同様に、とにかくなんだか良く分からん清順ルパン。鈴木清順好きだから良しとする。時折出てくるキザな台詞は大和屋竺なんだろうな、やっぱり。斬鉄剣で花は斬れぬ。うむ。
鑑賞日:05月31日 監督:鈴木清順、吉田しげつぐ

にあんちゃん
ちょっと“わが谷は緑なりき”を思い出してしまいそうな今平初期の傑作。炭鉱もののありがちな話で、甲斐性なしの兄貴•長門裕之中心に兄弟4人のそれはそれは悲惨な生活が描かれる。がそこから変換される微弱なエネルギーの最初の振動が増幅されて鑑賞者に伝わってくるのは流石。
鑑賞日:05月27日 監督:今村昌平
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少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録
アニメを全話観てから鑑賞。異空間過ぎて言葉が出ない。39話もあるエピソード上手い事まとめつつも別物の劇場版らしい実に完成度の高い作品に仕上がっている。車化するウテナ、ナナミ(牛)なんて予想の斜め上を行く事を平然とやってのける幾原邦彦。好き過ぎる。傑作。
鑑賞日:05月27日 監督:幾原邦彦
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見えない恐怖 / See No Evil (1971)
見えている様で見えてない盲目のミア•ファローがひたすら散々な目に合う。そりゃないだろってシーンが数多くあるものの、家中に転がっている死体に気付くまでの緊迫感とカメラワークは秀逸。ミア•ファローの演技が過剰でいささか疲れたが、なかなか面白かった。
鑑賞日:05月26日 監督:リチャード・フライシャー
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バーディ
Pink Floyd / The Wallのアラン•パーカー監督作品。この人はアレだ、狂人と閉鎖的な空間を描くのが実に上手だな。ベトナム絡みの作品だけれども、最後は鳥が飛び立つかの如く爽やかな気分になれる。ピーター•ガブリエルの音楽も良かった。傑作。
鑑賞日:05月25日 監督:アラン・パーカー
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少年
久々の鑑賞。当たり屋稼業の一家の、まぁロードムービーなのだろう。とにかくクズな父親役の渡辺文雄によってこき使われる、少年とまま母。複雑な家庭環境のもと、悪事に手を染めつつ、最後は理性の涙を流す少年の様が実に少年時代。良作。
鑑賞日:05月24日 監督:大島渚
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フラッシュダンス
20年振りくらいの鑑賞。映画としては酷い出来の様な気もしなくはないが、1980年代の能天気な感じが嫌いかと言われればそうでもない。衣装がみんなAmerican Apparelっぽい...って逆か。
鑑賞日:05月22日 監督:エイドリアン・ライン
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白いリボン
鑑賞者が村人の中の一員になるかの如く疑心暗鬼に陥る。村人同様に鑑賞者も分からない事だらけなのだ。人は我こそは純潔なりと思うからこそ人を疑うのだろう。感動を起こさせる映画は数あれど、不安や不快さをここまで感じさせる映画は数少ない。傑作。http://otom.jp/blog/das-weisse-band/
鑑賞日:05月20日 監督:ミヒャエル・ハネケ
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ルームメイト
ブリジット•フォンダとジェニファー•ジェイソン•リーが観たいが為に久々の鑑賞。かなりオーソドックスなサイコ映画だが面白い。劇中で久々過ぎるエニグマが流れていて、無性に聴きたくなってきた。良作。
鑑賞日:05月19日 監督:バーベット・シュローダー
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一枚のハガキ
新藤兼人監督の遺作。出来はともかくとして、生涯のテーマを貫いてこられた監督は途轍もない。『裸の島』の乙羽信子さんの水汲みを彷彿とさせるシーンが遺作に登場したのも何か感慨深いものがあります。良作。
鑑賞日:05月19日 監督:新藤兼人
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キッドナップ・ブルース
久々の鑑賞。タモリ一義とクセのあるエキストラ達によるロードムービー。ノッケの淀川長治、岡本喜八から始まり、山下洋輔、川谷拓三、伊丹十三等とのグダグダなやり取りは実に微笑ましい。割と『都会のアリス』級に好きかもしれない一本。
鑑賞日:05月17日 監督:浅井愼平
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孫文の義士団 -ボディガード&アサシンズ-
うーむ。やりたい事は分かるのだけれども、どうせだったら登場人物の説明に3時間くらい割いた上に孫文の1時間ってくらいにした方が良かった気がする。重要人物みたいな感じ登場人物が死んで行く訳だが、悲しいかな臭豆腐以外はインパクトがなかった。アクションは良かったです。まずまず。
鑑賞日:05月16日 監督:テディ・チャン
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顔のない眼
皮を剥ぐって行為はそれはそれは恐ろしい。当時としてはかなりグロかったに違いない。割と淡々とした映画なので、ちょいと眠気と戦う羽目になったが、最後のワンちゃんのシーンは覚醒。娘を始めとして、登場人物の哀しさに満たされた作品だった。良作。
鑑賞日:05月15日 監督:ジョルジュ・フランジュ
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血染の代紋
初鑑賞。深作欣二作品にしては何だかヌルい印象。やっぱりどうも好きになれないスカした鶴田浩二と長門勇はちょっと余計な気がした。最後の刺して刺されて団子みたいになっているのは良かった。
鑑賞日:05月13日 監督:深作欣二
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シティ・オブ・ゴッド
何度観てもえげつない。けれども映画としては非常に良く出来ている。ブライアン•デ•パルマばりの画面分割やら多種多様な編集で全く飽きない。やっぱりTV版より凝縮されていて面白い。傑作。
鑑賞日:05月12日 監督:フェルナンド・メイレレス
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隣人
見るからに胡散臭い金髪のケヴィン•スペイシーにハメられて行くお話。最初からフラグが立ちまくりで、実に予想通りの展開。つまらなくもなかったが、面白い訳でもない一本。
鑑賞日:05月12日 監督:アラン・J・パクラ
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ネバーエンディング・ストーリー
よ〜せよ 強がりわァ〜ァあ 俺の前で とついつい歌い出したくなる。子供の頃から数えきれない程観ている一本。“Uボート”然り、この頃のペーターゼン作品は好き過ぎる。全曲神曲のクラウス・ドルディンガーが手掛けるサントラも素晴らしい。象牙の塔のテーマは劇中版の方が好きだけど。
鑑賞日:05月10日 監督:ウォルフガング・ペーターゼン
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ルビー・スパークス
何だか胃に来る哀しさがある作品だった。それだけにロストジェネレーション的な虚しさがないラストは心底良かった。とりあえず、ルビー=脚本のゾーイ•カザンが超絶可愛い。これがマニック•ピクシー•ドリーム•ガールってやつか。良作。
鑑賞日:05月10日 監督:ジョナサン・デイトン
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回る春
メンヘラ女に骨抜きにされてしまった初老の話と云えばそうなのだが、なかなか妙な雰囲気な一本。兵士を釘付けにする格好で、スナイパーよろしくカメラ越しで狙い撃ちする様は退役軍人に父親に対する何かがあるのでしょうね。忘れかけた恋に溺れた教授が羨ましいのかどうかはその歳になってみないと分からない。良作。
鑑賞日:05月06日 監督:エリセオ・スビエラ
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午後の曳航
三島由紀夫の原作は読んでないが、映画は割と面白かった。中二病全開のインテリガキ大将に感化されて行く少年の残虐性は恐ろしい。人妻を狙うリスクとしては、あんまりである。全然印象に残らなかったが、音楽担当はM*A*S*Hのジョニー•マンデル。良作。
鑑賞日:05月04日 監督:ルイス・ジョン・カリーノ
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人間椅子
いいとこの夫婦の何ともやり過ぎなお戯れ。原作は当然面白いが、今作もなかなか良い。鈴木清順やら寺山修司やらを感じてしまったのはまぁ仕方ないのか。それでも綺麗にまとめられており、非常に観やすい。しかしあの時代背景は華があって大変宜しい。
鑑賞日:05月03日 監督:水谷俊之
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イースタン・プロミス
良くも悪くもクローネンバーグ作品で断トツに痛々しい一本。お話もなかなか練られており良かった。ロシアンマフィアボスの馬鹿息子を手玉にとりつつ、大衆浴場でフルチンで死闘を演じるヴィゴ•モーテンセンはどっかの王ばりの貫禄。良作。
鑑賞日:05月02日 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
category: 映画レビュー
tags: 2013年映画レビュー