Films: Sep.2014『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』ほか
Oct,01 2014 12:00
"ボードウォーク•エンパイア 欲望の街"の一ヶ月。
マーティン•スコセッシ監督+スティーブ•ブシェミ主演のTVシリーズである今作であるが、半年以上放置した末にようやくの鑑賞。
もはや貧相なイメージしかないスティーブ•ブシェミが禁酒法下の1920年代アトランティック•シティの大物収入役として仁義なきあれこれを繰り広げる。
そのまんまゴッドファーザー風の殺陣描写なんかも多々出てきてなかなか面白い。
ある時期からのスコセッシ作品の例に漏れずもの凄く面白い訳でもないのだが、終わってみればシーズン3を密かに楽しみにしている自分がいる。
未DVD化と云う無常、いつ観られる事やら。
そんな9月は相変わらずアニメ作品ばかりが目立つ。
そんな中でもBroadcastがサントラを手がけた"バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所
"はなかなか良かった。
観た映画: 2014年9月
映画本数: 9本
鑑賞時間: 929分
祇園囃子
あー京都に行きたい。16歳設定、ツインテで登場して華麗に舞妓へとクラスチェンジする国宝レベルの若尾文子。...が可愛い過ぎるのは勿論なのだが、それよりも木暮実千代の女の哀愁に心を締め付けられる。なんと云う男気。これは旦那さんにしたいですな。細かい仕草が素人には様になっている様に見えるってのも流石。華やかな京都のダークサイドを見事に描く傑作。素晴らしい。
鑑賞日:09月30日 監督:溝口健二
老人Z
今で言うSiri的なマシーンを先取り、現在の日本ではかなり切実な高齢化問題をバブル崩壊時にしれっとやる大友克洋。そしてエロ可愛い江口キャラと文句のつけようがない。更に今敏を始め大物がスタッフに名を連ねる。トレンディが香るカオスな傑作。
鑑賞日:09月30日 監督:北久保弘之
トゥ・ザ・ワンダー
映るものを何やら荘厳なものに変えてしまうテレンス•マリック。と云うか自然自体が成り立つ奇跡を素直に収めているって方が合ってるか。いずれにせよ映像は素晴らしいのは間違いないのだが、男女の云々的な気分ではなかった上にモヤモヤしていささか入り込めなかった。最近の作品ではツリー•オブ•ライフの方がテーマが明確で面白かった。まずまず。
鑑賞日:09月29日 監督:テレンス・マリック
バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所
劇中に音だけで表現されるホラーよりもっと不気味な人々の中に放り込まれる英国人の録音技師。かなりイヤ〜なタイプのイタ公スタッフに悩まされる。見知らぬ土地での孤独の怖さ。そしてスタッフが美味しく頂かなかった腐敗する野菜と無機質機材の対比はなかなか。よだれものの録音機材やテープエコーを眺めるだけでも楽しい。サントラにBroadcastってチョイスもこれ以上ないくらいにはまっている。良作。
鑑賞日:09月08日 監督:ピーター・ストリクランド
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO.
インパクトしまくり、そして不遇のシンジ。観ている側も何がなんだか全く分からん。のだが、また会えると言うカヲルの台詞を考えとTV版から続くループ説もありそうな気もしなくもない。各キャラの含みのある台詞を気にしつつ考えるのも楽しい。しかし凄まじいまでの映像美。庵野秀明はやりたい事をやりたいだけやれば良いのじゃないかと。
鑑賞日:09月06日 監督:庵野秀明
青い体験
なんと云うエロゲ的展開。男子たるもの楽しくない訳がない。ラウラ•アントネッリみたいなセクシー+可愛いの最強家政婦がやってきたら、そりゃあ大事件ですわ。露出は少な目でもエロス表現は上級。サントラも良い。面白かった、良作。
鑑賞日:09月01日 監督:サルヴァトーレ・サンペリ
新 仁義なき戦い 組長の首
もはや実録物でもなんでもない仁義なき戦い。舞台は北九州、据膳喰わない菅原文太は渡世人からのスタート。今まで小林稔侍筆頭にエキストラ級だった役者がクラスアップしている印象。金子信雄が出ない代わりに外道役は成田三樹夫が引き受けている訳だが、これは別に悪くはない。人間じゃない扱いされてるゾンビ状態の山崎努もなかなか。派手なカーチェイスもありで、深く考えなければ娯楽作品として十分に楽しめる一本。
鑑賞日:09月01日 監督:深作欣二
category: 映画レビュー
tags: 2014年映画レビュー