
Films: Oct.2014『ニンフォマニアック 』ほか
Nov,01 2014 13:00
10月は秋アニメ消化に1981年のTVシリーズ "ブライズヘッドふたたび"となかなか映画に時間を回せず。
なんだかホモっぽいアニメが多かった夏が終わったと思ったら、ホモっぽいTVシリーズを観始めると云う...。そんな中、映画としては結構粒ぞろいな10月。
"ウォールフラワー"の胸キャン発車から、抑えちゃいるけど相変わらず鬼畜なラース・フォン・トリアー、"ニンフォマニアック Vol.1"まで良い感じ。
北欧ものがやや多いか。
来月はもうちょい観たい。
観た映画: 2014年10月
映画本数: 14本
鑑賞時間: 1370分
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トットチャンネル
どこをどう見ても斉藤由貴である。黒柳徹子を重ねるには鑑賞者側の想像力が問われる。昭和28年設定が80年代感に飲み込まれて若干混乱したりもする。が、斉藤由貴はキュートだし黒柳徹子が偉大なので良しとする。黎明期のテレビジョンを軸とした若者の群像劇と思えばそれなりに面白かった。
鑑賞日:10月28日 監督:大森一樹

ニンフォマニアック Vol.1
前半って事で全体的に鬼畜度が低めでマイルドな印象。至る所のボカシ処理も原因な気もしなくはない。しかし岡本喜八作品を観ている様な演出はアルチザンの域に達していると言っても過言ではない。鑑賞者をビクッとさせるポイントも絶妙。自動扉の下りではキングダムらしきカットも。とは云うもののまだエンジンがかかってない上にウド•キアーがまだ出てきてないので物足りなくはあるが、エグそうなVol.2の予告で期待大。
鑑賞日:10月27日 監督:ラース・フォン・トリアー
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ダーティハリー2
テッド•ポストが手掛ける2作目は曲がった事が大嫌いな死ね死ね団な警察達。己が大義で悪を殺しまくるダーティなハリーも人の事は言えない気もするが、俺は違うとばかりに最後は暗殺団を殺しまくる。それも必要以上にむごく。ひとつ思ったのはクリント•イーストウッドの何が格好良いって、悪役に困らされつつも勝ちを確信した時のもの言わずじーっと見守る時の表情。これが格好良い。一作目程ではないが、良作だった。
鑑賞日:10月26日 監督:テッド・ポスト
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歓びの毒牙
ダリオ•アルジェントの監督デビュー作だそうな。道理で全体的に雑だなぁと思ったものの、良く考えたら他に観たのも結構雑だった。けれどもモリコーネのシャレオツなシネジャズに乗せて魅力的なカットは多数。無駄に首を突っ込む主人公のアクションスターみたいな動きもまた一興。もはや犯人がどうのより、追う楽しみだな。なんだかんだで良作。
鑑賞日:10月23日 監督:ダリオ・アルジェント
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ダーティハリー
うーん、カコイイ。マグナムを振り回して超絶姑息な殺人犯を追い詰めるクリント•イーストウッド。やっぱりこの人はアウトローなガンマンが一番似合う。そして街中の映画館での上映中には"恐怖のメロディ"とまさに全盛期と呼ぶに相応しい。冒頭とラストのキメ台詞の表情の差にもシビれる。ラロ•シフリンのサントラもまた素晴らしい。傑作。
鑑賞日:10月20日 監督:ドン・シーゲル
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秋のソナタ
娘の積年の恨みの地雷をまんまと踏みにきたイングリッド•バーグマン。関係性で見るとキャリーのそれの様で、娘が超能力者だったらぶっ飛ばされてたところ。でもそれなりにダメージは効いた様ないない様な。関係ない鑑賞者の心まで痛ませる壮絶な罵り合いは和解の糸口が見えず、そのもどかしさと障害を持った妹のもどかしさがまた重なる。冬を経て母と娘の春が来る事を願う。ひたすら喋りっぱなしの演出はあまり好きではないけれども、これは傑作。
鑑賞日:10月19日 監督:イングマール・ベルイマン
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ニューヨーカーの青い鳥
カオス。ほとばしるM★A★S★H感は紛れもなくロバート•アルトマン作品。全員が病んでいて、全員が明後日の方向を向いていて何もかもが噛み合っていないのにこの満足感は何なのか。傑作としか言えん。
鑑賞日:10月18日 監督:ロバート・アルトマン
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天国にいちばん近い島
いまいちだけどもやっぱり大林作品ってのが明確なのは凄い。出だしからそこかしこに風と共に去りぬ風な演出で南国なのかジョージアなのか分からなく程に好き勝手にやっている印象。原田知世に関しては何も言うまい。仕込み的な人々とか無理な面白さと観光気分が味わえたので良しとする。それにしても乙羽信子の存在感は流石。
鑑賞日:10月16日 監督:大林宣彦
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ゲアトルーズ
どこまでも破滅的だなぁ。ドストエフスキー風に云うと不幸なタイプの人間って事になるのでしょうか。高慢に映る程の信念が視線によって徹底的に表現されている。作品としては面白かったけれども、実際にあんな人がいたらとても相手にしてられん。
鑑賞日:10月15日 監督:カール・TH・ドライヤー
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夜がまた来る
俺の夏川結衣になんて事してくれる(歓喜)と言いたくなる程の凌辱っぷり。とにかくいじめ抜かれる薄幸女が描かれる。それはそれで良いのだが、どうもテンポが悪いと云うかグダグダなシーンが多かった気もしなくもない。珍しい縦字の縦スクロールなエンドロールもまた気持ち悪い。が、露わになりまくりな夏川結衣を愛でる作品と云う事で良しとする。
鑑賞日:10月14日 監督:石井隆
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星の旅人たち
ちょっとお遍路行ってくるって気にさせる映画。狂気への旅路を行く元ウィラード大尉ことマーチン•シーンが鎮魂の巡礼の旅へと赴く。心を洗われる様な映像と人間模様で実に良かったが、それこそiPodに入ってそうな曲がしつこく流れていささか邪魔な気もしなくもない。が、良作。
鑑賞日:10月13日 監督:エミリオ・エステヴェス
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みなさん、さようなら
死に方を選べる人もいれば選べない人もいる理不尽さ、まぁそれが人の世って事なんでしょうか。9.11の映像に比べるとずっと幸福に見える死に様ではある。残念ながら自分自身に実感できる死生観が乏しいので、映画にはあまり共感はできず。まずまず。
鑑賞日:10月05日 監督:ドゥニ・アルカン
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バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版
久々の鑑賞かと思ったらそうでもなかった。兎にも角にもCalling Youが名曲過ぎる。改めて観ると汗を拭うジャスミンと涙を拭うブレンダはなんだかんだで出会った瞬間にシンパシーを感じている様に思える。モハーヴェ砂漠とベニスに死すはやはりセンスが良いなぁ。傑作。
鑑賞日:10月03日 監督:パーシー・アドロン
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ウォールフラワー
てっきりリア充爆発しろ的な映画かと思っていたら、胸がキュンキュンしっぱなしだった。部屋中にモリッシーの写真を飾っている様な女子は俺でも好きになっちゃうわ。スミスから始まって、ソニック•ユース、ギャラクシー500、コクトー•ツインズが流れるだけで持ってかれる上にヒーローズの使い方が実に秀逸な事。トンネルの下りはちょいと鳥肌が立った。初めてエマ•ワトソンが可愛いと思ったな。良かった、傑作。
鑑賞日:10月01日 監督:スティーブン・チョボスキー
category: 映画レビュー
tags: 2014年映画レビュー