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Blood for Dracula

Films: Nov.2014『ブラッド・フォー・ドラキュラ/処女の生血』ほか

Dec,02 2014 12:30

エログロ色強めの11月。
"トム・アット・ザ・ファーム"に始まり、久々の"ZOO"で月初めにしてグロの最高潮へ。
こちらも久々な"御法度"からドS大王ラース•フォン•トリアーの"NYMPHOMANIAC VOL 2"、"夕陽のガンマン"もある意味ホモくさいか。
月の後半には"ブラッド・フォー・ドラキュラ/処女の生血"で今月2度目のウド•キアーで締め。
まぁ、毎月こんな感じ。

観た映画: 2014年11月
映画本数: 12本
鑑賞時間: 1259分

続・青い体験 [DVD]

続・青い体験

かなりしょーもないイタリアンギャグのオンパレードでコメディ度が増した2作目。家政婦から奥様へとジョブチェンジのラウラ•アントネッリだが、いささか小皺が目立つか。それでもあんな義姉がやってきたら嬉しい事この上ないだろうけど。生殺し演出かつ露出少な目ながら、上手くまとまっていた。けど前作の方が良かった。まずまず。

鑑賞日:11月27日 監督:サルヴァトーレ・サンペリ

ブラッド・フォー・ドラキュラ/処女の生血 [DVD]

ブラッド・フォー・ドラキュラ/処女の生血

久々の鑑賞。劇中の殆ど((((;゚Д゚))))な感じでウボァーしているウド•キアー。彼の出演作としては間違いなく最高傑作(キングダムとちょっと悩むけど)である。貴族の没落とリンクしているかの如く可哀想なくらいか弱い一族滅亡寸前の吸血鬼、それに対極的なレボリューション両刀マッチョなジョーが実に実に...笑える。ポランスキーとデ•シーカのチョイ役も良い。で、圧巻のラスト。悪魔のはらわたより好き。傑作。

鑑賞日:11月25日 監督:ポール・モリセイ

鬼龍院花子の生涯 [DVD]

鬼龍院花子の生涯

チフスでミイラ取りがミイラになり、旦那が巻き添えを喰う等々、夏目雅子の幸の薄さが最大限に活かされている一本。泣き演技は流石な感じ。全体的に太秦な感じだったが、各自頑張って南国土佐風にしていたので、まぁ良しとする。妙なテンションで噛みまくりの仲代達矢(主役)の最後の太刀さばきは、ちょっと違うが大菩薩峠を彷彿させる迫力。それに対して口数が少ないながらも、物凄いオーラを醸し出しす岩下志麻で締まっていた気もする。コテコテだけど良作。

鑑賞日:11月24日 監督:五社英雄

トミー [Blu-ray]

トミー

LSDキメ演技をかますティナ•ターナーのとこだけ観るつもりが全部観ちまった。今も昔も暑苦しくてどうしても好きになれないロジャー(キース•ムーンは大好き)が色々ぶち壊している気もしなくはないが、ピート•タウンゼントが偉大って事で良しとする。ザ•フー好きに怒られそうだけど、Pinball Wizardもエルトン•ジョンが歌ってる方が好きなんだよな。まぁでも凄い作品です、良作。

鑑賞日:11月18日 監督:ケン・ラッセル

スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねえ [DVD]

スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねえ

東宝娯楽作品的にクレイジーキャッツの面々が出ているものの、完全に大映作品になっているのは川口浩せいだよな、やっぱり。しかしまぁそれはそれとして、わかっちゃいるけどやめられない昭和のあれこれを織り交ぜつつ、しっかり娯楽している。長さも丁度良い。名曲ありきの一本。良作。

鑑賞日:11月14日 監督:弓削太郎

続 夕陽のガンマン MGM90周年記念ニュー・デジタル・リマスター版 [Blu-ray]

続 夕陽のガンマン

再鑑賞。全てが完璧、素晴らしい。南軍に志願し、北軍に志願しながら20万ドルを狙う極上の知能戦。ドリフから息を飲む銃撃戦まで飽きる事のい完璧なエンターテイメント。音楽と静寂の組み合せも感嘆する。傑作。

鑑賞日:11月11日 監督:セルジオ・レオーネ

夕陽のガンマン [Blu-ray]

夕陽のガンマン

再鑑賞。レオーネ+モリコーネ+イーストウッドで天才的な人々が天才的な能力を発揮した一本。続編の方がより映像と音の絡み合いが素晴らしいが、一作目も凄い事には変わりない。本編が面白いのは勿論の事、ありとあらゆる挑発方法の教科書の様でもある。笑わそうとしてるだろって程の意地の悪さが癖になる。勿論、リー•ヴァン•クリーフ、ジャン・マリア・ヴォロンテも素晴らしい。傑作。

鑑賞日:11月10日 監督:セルジオ・レオーネ

NYMPHOMANIAC VOL 2

ニンフォマニアック VOL.2

パフェ運んできたウド•キアーが出てきた瞬間に、これは紛れもなくラース•フォン•トリアー作品だと確信。相変わらず虐められまくるなまいきシャルロットの役者根性も流石。アンチクライストになりそうでならない演出を始め、散りばめられたタルコフスキー愛などラース•フォン•トリアーの集大成的な作品でこの後死んじゃうんじゃないかと心配になる。自分の木と対峙する美しいカットだけでも観る価値がある一本。で、皮肉にも程があるあのエンディングである。傑作。

鑑賞日:11月09日 監督:ラース・フォン・トリアー

御法度 [DVD]

御法度

久々の鑑賞。戦メリの仄かな目覚めのそれとは異なり最初から最後までガチホモな一本。洒落たポスターと共に当時は結構センセーショナルだった。尻の軽い松田龍平を中心に新撰組内部崩壊を衆道と云うテーマでキッチリ描ききれる大島渚。やっぱり偉大です。佐藤慶がナレーションってのも大事。教授のサントラも良い。にしても"菊花の約"って的確過ぎだろw 映画内容とは対極だけど。良作。

鑑賞日:11月06日 監督:大島渚

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [Blu-ray]

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド

今観ちゃうとってのは置いとくとして、やっぱり68年にこれを作るのは結構な想像力だな。ゾンビの在り方が綺麗にそのまま現代に受け継がれている。ゾンビは勿論の事、疑心暗鬼になる人間達や更にはガソリンをぶちまける二次災害まで色々と怖い。良作。

鑑賞日:11月05日 監督:ジョージ・A・ロメロ

ZOO [Blu-ray]

ZOO

その昔に観た時は睡魔との戦いで良く分からん今作だったが、再び観てもやっぱり良く分からん。しかし、約40億年に及ぶ動物の進化の過程と個体の腐敗。ひたすら繰り返えされる圧倒的な生と死の描写。マイケル•ナイマンのミニマルな音楽も一役買っている事は間違いない。そして映像内のオブジェクトとは対照的なサッシャ・ヴィエルニの均整の取れた撮影と実に興味深い。腐敗は悲しみの深さとな。凄い作品。

鑑賞日:11月03日 監督:ピーター・グリーナウェイ

トム・アット・ザ・ファーム

トム・アット・ザ・ファーム

観終わってみると散々な目にあっているグザヴィエ•ドラン。他の追随を許さないMっ気表現は流石。嘘にまみれた人間関係と隔離された田舎町の閉塞感もなかなか。美しいシーンや上手い見せ方も多かったものの、前3作品に比べると胸を突く感情の昂りはなく、ひたすら静か且つ不気味な一本だった。良作。

鑑賞日:11月02日 監督:グザヴィエ・ドラン