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City Lights

Films: Mar.2014『街の灯』ほか

Apr,01 2014 11:00

こうして見ると、割と気の抜けたもんばっかり観ている気がする3月。
そんな中でも、森崎東とチャップリン作品はやっぱり期待を裏切らないなぁ。

観た映画: 2014年3月
映画本数: 19本
鑑賞時間: 2141分

神々の深き欲望 [DVD]

神々の深き欲望

現代文明から隔絶された離島の神話的な一本。万物に宿る神々と土地の因習や村八分の怖さがBBCも真っ青のド迫力かつ繊細な自然と共に描かれる。今平のドキュメンタリーへの探求心のお陰か余計に生々しい人間の姿。人が集まる事で発生する怖さと云うのは、これまた現代文明にも通ずるところがある気もする。ちょっと長いけども傑作。

鑑賞日:03月31日 監督:今村昌平

さらば箱舟 [DVD]

さらば箱舟

うーん、カオス。とっても悪い夢を見た様な感じ。文化から外れた生き方と云うものは容易ではない。完璧なる死体になる過程で何を選択しなきゃならんのか。あまりに大胆な寺山修司の提示に圧倒される。更には異世界へといざなうJ•A•シーザーの音楽も強烈。それよりも強烈だったのはTST装着の小川真由美だが。良作。

鑑賞日:03月30日 監督:寺山修司

免許がない! [DVD]

免許がない!

格好良いのか悪いのか良く分からないポジションにいた90年代の舘ひろし。脚本も森田芳光らしいと言えばそんな気もしなくもない。まずまず。

鑑賞日:03月28日 監督:明石知幸

アイデンティティー [Blu-ray]

アイデンティティー

いかに犯人から意識をそらせるかの脚本にまんまと乗せられて最後まで騙される。多重人格のやたら丁寧な説明も、ジョン•キューザック視点の立ち回りも脚本の手の内だった様で。何回も観ようとは思わないが、なかなかの密室ものだった。良作。

鑑賞日:03月25日 監督:ジェームズ・マンゴールド

カジュアリティーズ [DVD]

カジュアリティーズ

久々の鑑賞。慰安婦がどうのとか言えないレベルのアメリカ様映画。いつものデ•パルマ監督の映像表現はさすがに影を潜めているものの、構図の取り方なんかはやはり秀逸。血の描き方も然り。どこまでもモラリストなマイケル•J•フォックスはキャラ的に仕方ないが、後のI am Samとは思えない程の外道っぷりを発揮するショーン•ペン。凄いなぁ。良作。

鑑賞日:03月23日 監督:ブライアン・デ・パルマ

マイ・バック・ページ [Blu-ray]

マイ・バック・ページ

若さゆえとは云うものの、典型的な左巻きな人間に興味を持ってしまったのが運の尽き。挫折感やら色々混じったラストの妻夫木の涙は、ダスティン•ホフマンまでいかずともなかなか良い演技だった。確実に昨日より疲れて老けてるけど。しかしそれ以外は劇中の松ケンばりに浅いに尽きる。設定が悪くないだけに、中途半端な70年代雰囲気ものと化しているのが実に残念。

鑑賞日:03月23日 監督:山下敦弘

街の灯 [DVD]

街の灯

何度観ても笑って泣く。傑作中の傑作。

鑑賞日:03月20日 監督:チャールズ・チャップリン

アドベンチャーランドへようこそ [DVD]

アドベンチャーランドへようこそ

エンドレスじゃないサマームービーってのはやっぱり好きだなぁ。宇宙人ポール然り途轍もない傑作って事はないけれども、程々にヌルい感じがまた良い。神より愛を信じる下りなんかも好き。ルー•リード筆頭に各楽曲、Yo La Tengoのサントラも実に良く合っていた。良作。

鑑賞日:03月19日 監督:グレッグ・モットーラ

眠らない街 新宿鮫 [DVD]

眠らない街 新宿鮫

爆裂にトレンディ過ぎて萎える。が、ガチガチなホモ展開には笑わせて貰った。ストーリーがいまいちなのは置いといて、何よりも田中美奈子の全てにドン引きさせられる。絵に描いた様な駄目なロックをまんまとやるって云う。体を張った真田広之と奥田瑛二は頑張ってた様に思う。まずまず。にしても90年代初頭ってあんなだったっけねぇ。

鑑賞日:03月18日 監督:滝田洋二郎

里見八犬伝 [Blu-ray]

里見八犬伝

魔界転生とまぁ似たテイストの今作。CG主流の昨今では考えられない大掛かりなアトラクションみたいなセットが実に楽しい。薬師丸、真田はともかくとして、千葉真一と夏木マリの演技力に尽きる。小学生の頃に繰り返し観た一本だが、今観ても割とトラウマレベルな描写は多い。更には延々とやるラブシーンがやっぱりこっ恥ずかしい。しかしこの頃の角川映画の雰囲気は何故だかなんか良いんだよなぁ。良作。

鑑賞日:03月16日 監督:深作欣二

ピラニア軍団 ダボシャツの天 [DVD]

ピラニア軍団 ダボシャツの天

川谷拓三だけでも面白いのにちゃんと各キャラが立ちつつも、スッキリ且つ軽快にまとまっている。散々笑かせておきながら、突如として冗談みたいな仁義なき風のナレーションが入りニヤニヤが止まらない。良いなぁ。

鑑賞日:03月14日 監督:山下耕作

あ、春 [DVD]

あ、春

葬式に始まって弔いに終わる。時代も含めてあんまり面白くない事だらけの佐藤浩市とその家族。なのに終始ほのぼのと観ていられるのは長回しの緊迫感がなかったからか。実に春らしい一本、良作。

鑑賞日:03月13日 監督:相米慎二

カルラの歌

カルラの歌

緑豊かな美しいグラスゴーの風景と荒廃したニカラグア。ロケットランチャーで家々が破壊されていく殺伐とした空気の中で、ロバート•カーライルのどこまでもいい奴っぷり(嫌味じゃない)が実に和む。にしても恐ろしやCIA。良作。

鑑賞日:03月12日 監督:ケン・ローチ

金閣寺 [DVD]

金閣寺

永遠なるものへの渇望。うーん、青春だなぁ...屈折してるけど。やはり三島由紀夫は色んな意味で強烈。確か主人公はブ男だった筈だが、篠田三郎がイケメンな上に吃りも弱かった気もしなくはない。が、高林陽一の描く戦火を逃れ、封建的な雰囲気の残る重苦しくも美しい京都は実に印象的。次作の西陣心中で可愛さを発揮する島村佳江のデビュー作でもある。にしても喘ぎ声でも市原悦子を感じさせる市原悦子、恐るべし。

鑑賞日:03月10日 監督:高林陽一

ソフィー・マルソーの刑事物語 [Blu-ray]

ソフィー・マルソーの刑事物語

うーん、ソフィ•マルソーでなかったら観てなかっただろうなぁ。

鑑賞日:03月08日 監督:モーリス・ピアラ

塀の中の懲りない面々

塀の中の懲りない面々

やっぱり森崎東は変な監督だな。色々と予想の斜め上を行きまくる...だから好きなんだけど。安部譲二と安藤組はともかくとして実に面白い。老いてもボギーばりの雰囲気を醸し出す藤竜也を筆頭に何故か出っ歯の川谷拓三や植木等も味がある。ギバちゃんや江夏の謎過ぎる場面は置いておいて、オカマの下りは強烈。男子中学生のグラビアは児ポにならんのか。充分に笑わせつつ、キチンと最後に泣かせる。傑作。

鑑賞日:03月06日 監督:森崎東

俺達に墓はない [DVD]

俺達に墓はない

予測不能なストーリーと完璧なる優作劇場(特に細かい小ネタ演技)で目が離せない。どうしようもないクズばかり出てくる作品なのだが、中でも岩城滉一のクズっぷりは抜き出ており、その辺りの先の読めさもまた面白い。キツ目のバイブを買い求める瀕死の石橋蓮司とシャブ中の竹田かほりも良かった。ダッチワイフの予想外の使用法を提示する問題作。

鑑賞日:03月04日 監督:澤田幸弘

反逆のメロディー [DVD]

反逆のメロディー

デニムなヤクザな原田芳雄。それはまぁ許せなくもないが、色々と緩い一本。ほんわかした音楽と佐藤蛾次郎で妙な雰囲気になったり、藤竜也と梶芽衣子があんまり効いてなかったりと残念なところは多い。地井武男のオーバーな死際は面白かった。まずまず。

鑑賞日:03月02日 監督:澤田幸弘

不連続殺人事件 [DVD]

不連続殺人事件

いささか描き足りない感が否めない。ややこしい相関図を理解する前に物語が終了。棒演技なのに存在感を発揮する内田裕也はやはり凄いなぁと、結局それだけが残った。

鑑賞日:03月02日 監督:曽根中生